原題 REDACTED
製作年 2007年
製作国 アメリカ カナダ
配給 アルバトロス・フィルム
上映時間 90分
監督 ブライアン・デ・パルマ
脚本 ブライアン・デ・パルマ
音楽監修 ランドール・ポスター
リノ・フレーク / パトリック・キャロル
マッコイ / ロブ・デヴァニー
エンジェル・サラサール / イジーディアズ
スイート上級曹長 / タイ・ジョーンズ
ゲイブ・ブリックス / ケル・オーニール
B.B.ラッシュ / ダニエル・スチュアート・シャーマン
2006年4月、イラクのサマラ。
米軍が設置した検問所を守る兵士がいた。
自爆テロや狙撃の格好の標的になる検問所の兵士達は、暑さの中、重装備を身につけ、緊張感と退屈に耐えながら任務を遂行していた。
ある時、1台の車が減速の指示を無視して猛スピードで走ってくる。
自爆テロを仕掛けてくると見做したフレークの銃が火を噴いた。
しかし、乗っていたのは産院へと急ぐ妊婦とその兄だった。フレークはサラサールに向かって平然と答える。“任務を遂行しただけさ。
いつ終わるとも知れない任務が続く。
スイート曹長が捨てられていたボールに仕掛けられた爆弾で命を落とす。
それを目の当たりにしたフレークは、恐怖と怒りから過激さを増してゆく。
ある夜、彼らは“戦争遂行に役立つ証拠捜索”の任務で民家に踏み込み、一人の男を逮捕する。
男の娘達は検問所を通って通学していたが、下心のあるラッシュはその姉に目をつけていた。
フレークたちは酒に酔った勢いで、少女の家に向かって行く……。
ブライアン・デ・パルマは、私が監督の名前だけで観たいと思う数少ない監督の1人だ。
米国で賛否両論を呼んだ問題作。
プライベート・ビデオやユーチューブなど多彩な映像素材を用いた架空のドキュメンタリー形式で、米兵によるレイプ殺人事件を描き出す。
冒頭に実際に起きた事件と似通っているが、全くのフィクションだと注意書きが出てくるが、この事件を念頭に作ったことに間違いないだろう。
ドキュメンタリー・タッチで描いているので、1本の映画として見た場合面白いとは言えない。
もっとストーリー性がある作品に仕上がっていれば共感も呼んだのだろうが、面白くないので悲劇を悲劇として受け入れがたい。
いずれにせよ、いつでも戦争は人の理性を失わせ狂気に陥れる事だけは伝わってくる。