配給 ファントム・フィルム
公開 2013年6月22日
上映時間 116分
製作国 日本
言語 日本語
監督 大森立嗣
脚本 大森立嗣
高田亮
原作 吉田修一
製作 森重晃
音楽 平本正宏
主題歌 真木よう子「幸先坂」
(作詞・作曲:椎名林檎)
キャスト
尾崎かなこ - 真木よう子
尾崎俊介 - 大西信満
渡辺一彦 - 大森南朋
小林杏奈 - 鈴木杏
渡辺の妻 - 鶴田真由
都心からほど近い山間の景勝地の渓流で幼い男児の遺体が見つかり、間もなく男児の母親・立花里美が殺害容疑で逮捕される。
事情聴取で黙秘を続けていた里美が、隣人の尾崎俊介と肉体関係があったと供述を始め、俊介の妻・かなこもそれを裏付ける証言をする。
記者の渡辺一彦は、事件を取材するうちに尾崎夫妻の暗い過去にたどり着く。
尾崎は大学時代、野球部のエースとして将来を嘱望されていたが、夏休みのある日仲間らと共に集団レイプ事件を起こす。
そんな過去を持つ尾崎に対し、なぜか完全に否定的な気持ちを持つことができない渡辺は、同僚の小林と共に事件の周辺を洗いなおす。
そこで明らかになったのは、事件の被害者である水谷夏美が自殺未遂のあと行方不明になっている、という残酷すぎる事実だった。
すでに死亡しているのではないかという二人の予想とは裏腹に、男と歩いていたという目撃情報があがった。
湧き上がる胸騒ぎを抑えることができない渡辺。
二人が確認した事実はあまりにも衝撃的だった。
真木よう子が7年ぶりに主役を務めた作品なので並々ならぬ決意で臨んだのだろう。
ストーリーで躊躇したものの、この役を誰にも渡したくないと決意したらしい。
序盤は単なる普通のように見える夫婦。
隣人が逮捕されてから、徐々に暗い過去が明らかにされていく。
幸せになりたくないから一緒に暮らす二人。
普通は幸せになるために、愛する二人は一緒に暮らすのだか、この二人は逆の思いなのだ。
しかし本当に心の底から憎んでいるのかは疑問だ。
憎んでいる者の顔を毎日見て、日常的にセックスをする。
普通の精神では理解しがたい心理だ。
そして最後には、幸せになりそうだっからと女は家を出て行く。
という事は幸せだったという事だ。
同じような境遇なしには心から理解する事はできない。